地理

地理分野に限らず、社会は知識だけ覚えておけば良いという考え方になりがちですが、実際はそうではありません。様々な統計数値などを読み取り外国との貿易、後に学習する歴史上で起きたこととの関連、時事ニュースなど幅広い知識を組み合わせた対応が要求されます。
受験勉強をはじめるまでは、こうした体系的な学習はしてきてないため5年生になって、急激に詰め込むような学習にとまどうことになります。

できれば普段の生活に学習の要素を取り入れられれば理想です。例えばスーパーに買い物に出かける際に野菜売り場で「このサツマイモはどので採れたものなのか・・」「この鮭はどこから輸入されたものなのか・・」などチェックして、家に帰ってきてから地図帳なので調べてみたりします。またもう一歩踏み込んで、農作物の生産統計を参考にそれらをグラフに書いたり、水産物の水揚げデータを利用して、全国にはどんな漁港があるのかなど楽しみながら学習を進めます。
自宅のある周辺の地形図を取り寄せて地図記号の読み取りや、断面図を作成したりしながら少しずつ地理の学習に入っていけると良いでしょう。
こうしたことを4年生までに行っていれば、5年生からはじめる地理分野の学習にスムースになじめるはずです。

市販の問題集も数多く発売されていますが、気をつけたいのが改定頻度が少ないため数字が古いまま掲載されています。当然ながら解答も古いデータに沿って作られているため、グラフや統計資料の読み取りにできるだけ新しい数値が載ったものを参考に演習を行うようにします。

地理分野の学習で欠かせないのが白地図などによる作業学習です。これが基本的な学習になります。山や川、平野や盆地などをはじめ湾、半島、漁港を九州〜北海道まで地域に区分けして覚えていきます。その際、単に覚えていくだけではなく、全てを関連付けしていく工夫が必要です。

「○○山地から流れ出た水が△△川となり◆◆盆地に注ぎ、そこでは豊富な水源を利用して□□産業や農産物の●●が全国1位の産地となっている。△△川はそのまま◎◎平野を流れ、××湾で海に流れ出る。◎◎平野では稲作がさかんである。」

当然ですが水は高いところから低いところへ流れるため、通常は山→盆地→平野→海という順番になります。そしてその水を使い様々な産業や伝統工芸が盛んになってきたという”理屈”を学ぶのが地理の学習です。それぞれをバラバラに覚えていたのではとても大変です。関連付けしていけば、意外に覚えやすいのが地理です。

また気象も受験では重要な要素でありますが、単純に気象グラフを覚えさせるのではなく、地域ごとのおおまかな特徴と、どうしてそういう気候なのかを教えていきます。
例えば新潟はどうして雪が多いのか?太平洋側はどうして冬は雨が少なく乾燥するのか?瀬戸内はどうして年間を通じて温暖な気候なのか・・などを教えていけば、どこの都市のグラフが出題されても見当がつきます。

また産業の発展に大きく関係している全国的な交通機関、輸送経路なども学習しておきましょう。
使用するテキストは四谷大塚の予習シリーズとサブノート(最新版)で充分です。しっかりと取り組みましょう。

最後になりますが、時事問題はどの学校の入試でも必須で、年々配点も高くなっています。
最近では環境問題や食料問題、金融不安なども視野に入れておく必要があります。ニュースで頻繁に取り上げられる言葉やその意味、自分なりの考えをまとめておく必要がありますが、常に子供新聞などに興味を持って目を通していれば、時事問題はそれほど難解な問題は出題されません。
また犯罪に関係するような時事問題は出題されません。

>> NHK週間こどもニュース

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科目別学習法




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