褒めて伸ばす

「褒めて伸ばす」という言葉を良く聞きませんか?叱ったり厳しい態度で接したりする事は「躾け」としては当然必要ですが、本人の”やる気”や”本気度”を高めるためには「褒めて伸ばす」ことが最善です。人間は納得しなければ本気になりません。毎日のように説得されたり叱られたりしたら心が疲れてしまいませんか?全て自分の実に置き換えて考えてみましょう。

「親は勉強を見ない方が良い」と言う方がいます。理由は「冷静に教える事ができないから」だそうです。確かに自分の子供ですから「なんとかしたい」という気持ちが強すぎて苛々してしまったりすることはあります。
小学生は大人のように「記憶の倉庫」が完成していません。一瞬で覚える事はできてもすぐに忘れてしまうことも多いのです。さっきできた問題が、今度はできない・・前は書けた漢字が今は書けない・・という事がが頻繁に起こるものです。そんな時に子供に言ってはいけない言葉を発してしまい傷付けることになるのです。

前に電車の中でこんな事がありました。
夜の通勤電車で8時頃、私の隣に30代のお母さんとその娘(たぶん幼稚園)が座っていました。お母さんは鞄の中からホチキスで留められた数枚のプリントを膝の上に広げはじめました。


その時の二人の会話です。

お母さん:「ねぇ、○○ちゃん、これが何個あるか数えてみて」
娘さん :「いち、にぃ・・さ〜ん・・よん・・」と数えて「8こ〜!」
お母さん:「そう・・8コだねぇ」

プリントをめくり次のページに・・

お母さん:「ねぇ、○○ちゃん・・・・(質問は聞こえませんでした)」
娘さん :「う〜〜ん・・・」と黙ったまま。
お母さん:「ねぇ、ちゃんと見てるの!」
娘さん :「・・・・・」
お母さん:「ねぇ○○ちゃん!ちゃんとココ見てよ!見なきゃ解らないよ」
娘さん :泣きそうな顔
お母さん:独り言・・・(あ〜ダメだ。全然集中してないこの子)
お母さん:「もう忘れちゃったの?さっき先生に教えてもらってたよねぇ?」
お母さん:「ねぇ、聞いて無かったの? ねぇ・・!?」

諦めたのかプリントを鞄に乱暴にしまう


これがほぼ満員の電車内の座席での会話です。しかも隣の私に丸聞こえの声のトーンで。

これは明らかにやり過ぎです。幼稚園の子供が8時頃の通勤電車に乗せられ、どこかの塾から帰ってきているだけで体力的には大変なことです。それなのにペースは完全にお母さんが握っています。お母さんの思った通りに答えればきっと機嫌が良くなるのでしょう。先が思いやられます。

話を戻して・・・

6年生になると統一テストなどの偏差値が気になり、つい感情的になってしまいます。
しかし「褒めて伸ばす」ことを常に忘れないで下さい。たとえ偏差値が志望校の合格ラインに届いていなくても、希望を無くすような言い方は絶対にしないことです。
統一テストの賢い使い方は「間違えた問題のうち正答率が60%以上の問題について、しっかりと復習する」事です。目標とする偏差値に届くためには「あと何点必要だったか」というのも配布される資料で解ります。正答率60%以上の間違えた問題から目標偏差値に届く問題を選んで解き直しをしましょう。そしてそれらの問題を自力で解けるようになったら、是非こう言ってあげて下さい。

「これがもしできていたら目標達成だったね!もう少しだ」と。
「いつも頑張っているから、ここまで来れたんだよ」とも。

目指す目標は目の前だと、前向きになれるような助言をしてあげて下さい。
それがやる気を出させ、自主的になれるきっかけになるはずです。

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