勉強から学習へ

受験生に聞くと、家で親に一番言われたくない言葉のナンバー1は「もっと勉強しなさい!」だと言います。これはなんとなく想定の範囲内だと思います。それは自分が子供の頃を思い出してみるとわかると思います。確かに受験生を持つ家庭では、よくある親と子の会話だと思います。
しかし親の「勉強しなさい」という言葉は、とても不親切で無責任な発言だということを自覚しましょう。子供は一生懸命に塾に通ったり、宿題をこなしています。もちろん個々の能力でその時間や量は様々ですが、少なくとも”さぼっている”という感覚は持ってないはずです。大人でも仕事をしている最中に「自分はさぼっている」とは考えてはおらず、それでも上司(管理者)に文句を言われたら腹が立つものです。まして「もっとマジメになりなさい!」と言われたらどうでしょうか?
”マジメ”という曖昧で大きな括りの表現で指摘されると、自分が行っているコト全てを否定される気分になります。有能な上司であれば「とても順調だけど、できれば○○を明日までに仕上げて欲しい」と具体的に指示するはずです。
受験生でも同じで、「もっと勉強しなさい!」と言われてしまっては、頑張っているのに否定されたような気分になってしまいますし、親に勉強を強制されている錯覚に陥ります。「勉強」ではなく「学習」ですから、自らすすんで根気強く取り組める環境を作ってあげましょう。

また次に言われたくない言葉は「そんなに勉強したくないならもう中学受験なんてやめなさい!」だそうです。これは投げやりとも思える発言ですが、実際によく使われているそうです。
「もうおまえなんていらない!会社を辞めろ。明日から出社してこなくていい!」なんて言われたらショックではありませんか?それと同じ発言が家庭でよくあるようですから充分に気をつけましょう。

学習を促す際は、子供の自主性を尊重してあげて下さい。
小学校は義務教育ですから学校での勉強は「勉め強いる」であり、強制でもあります。しかし中学受験に向けた行動は自主的なものであり「勉強」ではなく「学習」でなければなりません。

中学受験の成功のカギは勉強から学習へのアプローチを家庭内で上手に作り上げいくことなのです。

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受験生を持つ親の役割