記述問題の誤解

男子生徒は特に記述問題が苦手だという生徒が大勢います。
選択肢から選ぶ問題は、全て埋められるけど記述問題となるとほとんど空欄のまま・・・
はじめから記述問題は難しいという先入観がかなり強いようです。

そこで作問者の立場に立って考えてみましょう。

その年の入試問題の作成を担当する先生が、まずはじめに行うことは「過去問のチェック」です。学校の方針で大きく出題傾向を変更する場合を除き、概ね毎年の出題傾向は変わりません。
学校ごとに、どういう生徒に入学して欲しいか、どのくらいの学力の生徒を募集したいのか・・・などを考慮して、毎年同じ傾向の問題が作成されます。当然ですが、あまり大きく変更すると内外部からの評判が気になるものです。
選択肢の数や記述問題の配分も、ほぼ例年通りに作成されますが、どういう問題を選択肢を使った問題にし、どういう問題を記述問題とするのか・・・
答えは簡単です。
記述問題の場合は、あいまいな解答が多くなると採点基準が難しくなります。つまり「ほぼこれ以外に正解は無い」というものに絞って作問されます。
つまり文中に必ず正解となる文章が記載されているという事です。そこに目を付けられるかどうかで得点できるか否かが決まってきます。
しかし、いくつもの正解が発生しそうなものについては選択肢問題にするしかありません。選択肢の中に1つだけ正解を入れて、残りは「明らかに不正解」だというものにするのです。そうすることで、正解は「たったの1つ」という問題を作ることができます。

余談ですが、ある先生によると国語の入試問題を作問する上で、一番に力を入れる部分が「間違いの選択肢作り」だそうです。選択肢の中に”似ているけど不正解”というものを、どう組み入れるかに注力するそうです。

話を戻して・・・
要するに記述問題は必ず正解が文中に隠されているという事です。文章をじっくり読み、文脈を正しく理解さえすれば必ず正解に辿りつくというわけです。前出の先生によると「記述問題より選択肢問題のほうが難しい」と言っています。
但し記述問題の解答欄への書き方のルールは守らなくてはなりません。

→○○な事とはどんな事ですか
 (解答欄に記述)
 ・・・・・・・・・・な”

→文中の主人公はどんな人ですか
 (解答欄に記述)
 ・・・・・・・・・・な”

記述欄の最後の結び方にさえ注意すれば、記述問題は得点できます。空欄のまま提出するのは入試では厳禁です!
”とにかく書く”という習慣をつけましょう。

[ヒント]
国語の問題を解く上で、大きなヒントがあります。
・何度も繰り返される言葉(キーワード)には読みながらアンダーラインを引いておく
 キーワードの近くに解答のヒントが隠されている場合が多い

・問われてる内容は「プラスイメージ」のものか、「マイナスイメージ」のものか
 まずはイメージで大きく捉えると、間違いが少なくなる

・まずは直前の文節から解答を探す。見当たらなければもう少し前の文章から探す
 全ての文章を何度も読む時間は無いため聞かれている直前、直後から探し始める

・具体例を書いてある部分は読み飛ばしてよい
 ・・・例えばライオン、キリン、猿などがそうです。・・・ などの具体例は読み飛ばす

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