中学英語の学習

英語の学習は、このページをご覧の方なら誰もが、かなりの時間を割いて勉強してきたんだと思います。英検で言うなら準1級クラスの英語力があれば、高校2年生までは、親が指導できるかも知れません。ただ、一般的な社会人(親)を見ていると、ほとんどの方が3級レベルのように思えます。

大変失礼な言い方ですが、中学2年生レベルまでは教えられるが・・3年生にもなると、テキストの基本文例は訳が取れる程度、しかし細かい文法事項の説明や長文読解ともなると、かなり辛くなると思います。
中堅クラス以上の中高一貫校では、授業進度が早い学校は中2年で中学の全範囲を終了します。少なくとも3年生の2学期あたりでは英検準2級のテストを解いて、正答率50〜60%(合格ラインギリギリか少し下回る)のレベルを要求されるようになります。中学卒業までに準2級レベルはあたりまえなのです。
ちなみに上位校では卒業までに英検2級レベルに到達し、トップクラスの生徒は大学入試センター試験レベル(日東駒専クラス)にまでになってきます。

しかし、そこまでは特例としても、中学入試後の「入学までの2ヶ月間で何を準備しておくか」で、入学後のゆとりが大きく変わってきます。まずは数学より英語の準備からはじめるべきと私は考えています(理由は後述)。


英語学習 まずはココから

まずはテキストを用意しなくてはなりませんが、子供の英語レベルに応じて考えなくてはなりません。

いくつかのパターンが考えられますが、これまでに特別に英語を勉強してきて、すでに中学生レベルの実力がある場合は除いて考えます。あくまでも英語をこれから学ぶという場合のお話です。

まずは「ローマ字以外、全く英語に触れた事が無い。ABCからはじめたい」という場合です。
この場合でも、特に気にする事はありません。これが普通の状態です。中学受験時の偏差値が70以上であっても、英語は全くはじめて・・というのは、当たり前の事です。

[必ずやること]
ABC・・・アルファベットは確実に書けるようにします。「小学校でローマ字をやったからたぶん書けるだろう」ではダメです。必ず親が確認します。以前のような筆記体は一切必要ありません。ブロック体の大文字と小文字だけ、しっかりと書けるようにします。テキストは何でもかまいませんがオススメはペンマンシップとフォニックス練習帳 Penmanship & Phonicsです。

発音の要であるフォニックスとブロック体の書き方がしっかりと身につくテキストです。
フォニックスで学習すると、3文字程度の単語は自然と読めるようになり、その後の発音にも大変役立つものです。中学に入学してしまうと、なかなかこういう学習はできない(時間的に)ので、入学前が絶好の時期です。英語の学習も、ここまで科学的になっているのです。
CD付きで初学者には好適な練習帳です。

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[次にやること]
フォニックスが順調に進むようなら、英語にも慣れていきますので、そろそろ本格的に文法事項の導入を図ります。
しかし、まだこの頃には「S+V+・・・」などの細かい理屈は必要なく、2〜5コ程度の単語で構成された短い例文を読めるようにします。一般的には手に入りにくいのですが、大阪にある「森の実出版」という会社の「オリジナルテキスト」というものがあります。

森の実出版 オリジナルテキスト


このテキストは、とてつもなくオリジナリティーがあり、私はここまで親切なテキストを過去に見たことがありません。確かに「その説明はないでしょ?」と首をかしげたくなるような文章もありますが、英語が苦手な生徒にとっては、あまりにも簡潔明瞭に解りやすいです。
また同じことを何度も何度も繰り返し練習ができる「直接記入式」なので、まるで練習帳のように使い込めるのです。

残念ながら代理店販売のみで、一般には販売はしてもらえません。
入手方法はyahoo!オークションに、よく出品されていますので、地道に探して下さい。オススメです!

書評がありますから、参考にして下さい >> 塾教材ナビ




[入学までに終えておくこと]
色々な問題集や参考書がありますが、中学受験時同様にアレもコレもと手を付けることは避けましょう。学習しやすいことが大前提ですが、まずは文法事項をしっかりすることと、単語の語彙をなるべく多くすることが必要です。ちなみに大学受験時にMARCHレベルで単語数は3500語程度は必要です。早慶レベルなら5000語以上となります。
中学卒業までに2000語レベルを目標にしましょう。
※入学前に単語集を買う必要はありません。入学後に学校から配布されます。

話がそれましたが、入学前〜入学後にも使える問題集として教育開発出版株式会社の「新中学問題集」(通称:新中問・・シンチューモン)があります。

新中学問題集

これは、塾では定番の問題集ですが、解説も詳しく大変充実した構成になっています。
「標準編」と「発展編」が科目ごとに用意されていますが、中高一貫生なら「発展編」で学習します。
先述のオリジナルテキストで、各単元の導入を行い、基礎固めと応用&発展の意味で、この新中問で演習します。
作業の早い子供なら、オリジナルテキスト+新中問を使って親が指導すると、入学前の2ヶ月で、1/3〜1/2まで終えることができるでしょう(学校で言うなら、2学期の途中程度まで)。
恐らくそのレベルまで行ければ、1年生の時の定期テストは、テスト勉強を一切しなくても90点以上は取れるはずです(2年生になれば別ですが・)。

但し、残念ながらこの新中問も一般販売はしてもらえません。
これもオークションに頻繁に出品されていますので、各自で探してみて下さい。

都内近郊にお住まいの方なら、大久保にある第一教科書という書店で手に入るかも知れません。
学校や塾専用の教材など、品揃えが豊富で一般人でも、普通に購入することができる知る人ぞ知る書店です。


続いては数学の学習についてのお話です





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