数の理解と計算力

中学受験には「数」の理解を背景とした、確かな計算力が必要となります。約数、倍数の理解が分数計算の確かさ、応用力に通じていきます。さらにこの理解が規則性の問題へと発展していきます。
このように本来の”数学”は、現在一般的になっている「分野分け」などありません。学習を進めやすいように、いつの時代か分野を区切り学習を進めていくようになりましたが、最終的には全ては繋がっていて、とても複雑ではありますが相互に関連づいているものです。
その第一歩として「数」の理解はとても重要で欠かせないものとなっています。整数と少数、分数の相互の関連性と統一的な理解がなされているかも求められ、有理数としての統一性が「数」の理解を深め、算数の問題解決能力を高めていくことになります。

今後、中学受験用の算数を学んでいく上では自分が必要とする情報を調べられる調査力や、与えられた情報をまとめられる整理力が求められます。

また整理された内容から解答を導く際に必要なのが、正確でスピードのある計算力であることは言うまでもありません。特に小学生で注意したのが分数の計算力です。分数の計算には様々なルールが存在します。たし算、ひき算の時は通分して計算する。かけ算の時は仮分数に直してから計算する。わり算のときにはわる数の逆数をかけることで分数のかけ三に直す・・などです。
進学塾では5年生に上がる前にこれらを学習しますが、焦らずにじっくりと取り組みましょう。

図形を見抜く力(図形を読む)

中学の入試では図形の基本的な知識を応用した問題が数多く出題されます。
いくつかの図形が組み合わされ、その中に等しい角と等しい辺を見つけたり、対象性に気づくことで論理的に解決していくことが求められます。
また解答を得るためには補助線と呼ばれる線を自分で記入していったり、展開図や投影図などを書く作業もできなければなりません。
補助線を引いて考えるためには、まず直感で図形をどう捕らえられるかがスタート地点となります。その直感と論理をいかに結びつけ解答までたどり着けるかが勝負です。
これには図形の基本的な考え方を基に、類似点や相違点を見抜き高い推理力により解答を得る力が必要となります。それほど「図形を読む」力は大切となります。

論理的な思考力

算数全体を通して道筋を立てて論理的に考えなければなりませんが、特に文章題や関数規則性はその傾向が頻著です。与えられた題材から情報を整理し、数量関係を把握し問題を解決できるかどうかが問われます。
解法を判断したらグラフや線分図、面積図、樹形図などを駆使して問題を解決するといった、小学生ならではの論理が問われるのです。決して中学や高校で習う数学的な考え方ではありません。あくまでも基本原理を徹底して学習する必要があります。
このような学習は中学入学後も大変役立つばかりか、社会に出た後も物事を論理的に考えられるようになる重要な力の一つとなっています。

これらの論理的思考の育成は、主に5年生時に行うべきです。6年生になると5年生の分野を応用した問題ばかりとなるため、中学受験の天王山は5年生であると言っても過言ではありません。
四谷大塚予習シリーズなどを使い、徹底した基礎訓練を重ねることをお勧めします。

ちなみに・・・
6×1/2がどうして3になるのか小学生に説明できますか?
小学生は4年生まで「掛け算は元の数より大きくなる」と考えています。全ての小学生は掛け算であるから元の数である6より大きくなるはずだと直感的に考えます。これも図形を使って論理的に説明していきます。
また6÷1/2が12になることも同じです。割り算なのにどうして6より数が大きくなるのか????
中学受験はこんなところから丁寧に教えていかなくてはなりません。

こんなことは学校で教えてくれる?
さてどうでしょうか・・・
基本的に中学受験を目指す小学生は学校の授業より数ヶ月も先を勉強するものですよ。

中学受験 スポンサーサイト



科目別学習法




  • ブログパーツ