2011年3月17日号の女性セブンに掲載された、受験に失敗した息子を持つ母親のコメントです

受験を終えて・・ある母親のコメント

受験生の数はリーマンショックの影響でやや減ったものの、依然“高止まり”の状態が続いている中学受験。6万人余の受験生に対し、私立中学の定員は約4万人。1人平均5〜6校を受験するが、2万人以上がひとつの学校にも合格できない計算になる。もちろん、第一志望校にはいれるのはほんのひと握りだ。志望校に不合格となった親子には、厳しい現実が待っているケースもあるという。

最近では、受験当日の夕方にホームページで合格発表を行う学校も多い。Aさんは帰宅後、親子でパソコンの前に座って、受験した中学のHPにアクセスし、知らされていたID番号を入力、恐る恐るという気持ちで合格者発表ページを開いた。しかし、長男の受験番号は何度見ても表示されていなかった

翌日は、同日、同時刻から入試が行われる第二志望校、第三志望校の両方に願書を出していたが、出願者数の多かった第二志望校をあきらめ、第三志望校を受験することに決めた。

「4日連続で受験しましたが、結局すべり止めの学校にしか合格できませんでした。息子は『友達に結果を聞かれるのが嫌だから、学校に行きたくない』といって泣いていました私も他のお母さんたちにどう話せばいいのか、気が重くて買い物にも行けない状態が続きました」(Aさん)

すべり止めの学校への入学は不本意だったが、子供はその中学に「絶対行く!」といい張った。中学受験をしたことは、クラスのみんなが知っている。失敗して地元の中学に行くのは恥ずかしくて耐えられなかったのだ。

「学校には受験失敗組も何人かいて、息子はしだいに吹っ切れたようです。でも、私はいまだに引きずっている。3年間、子供の勉強にかけてきたエネルギーと、投資してきた金額を思い起こすと、脱力感に襲われてしまう。『こんなことなら5年生のときに塾をやめればよかった』とか、『もっと子供の能力を冷静に見極めるべきだったかもしれない』と、後悔ばかりしてしまう。いまだに夜も眠れず、食欲もわきません」(Aさん)

長男が「もっと遊ぶ時間がほしかったなぁ」とポツリともらしたのを聞いて、返す言葉が見つからなかった。買い物は、いまでも近所のスーパーには行くことができず、知り合いのいない遠くのスーパーまで通っているという。

感想

赤の文字が母親の現況(青が受験に失敗してしまった息子さんの様子)です。

まず私が感じたのは母親として一番最悪なパターンだと思いました。

どうして近所の知り合いに会えないと思うのか・・・
なぜ投資してきた金額やエネルギーを惜しむのか・・・

息子さんが滑り止めしか受からなかった現実を受け入れられなかった時期、どうして母親として精神面をサポートするような寛容な心で受け止めてあげられなかったのか・・・
きっと本人は顔には出していないと思っていると思いますが、こういう親の心境は子供には必ず伝わるものです。だから益々息子さんは萎縮してしまい「学校に行きたくない!」とまで思わせてしまったのです。
そもそも合格しても行くつもりもない学校を滑り止めにすること自体が親のミスジャッジです。たとえ滑り止めでも合格したら入学するかも知れないという学校をなぜ息子さんと話し合って決めなかったのでしょうか?
偏差値だけで「良い学校」と決め付けていたのかもしれません。偏差値の低い学校は「ダメ学校」的に位置づけているんではないでしょうか・・

頑張った息子さんの受験の結果を「恥ずかしい」なんて考える事は、親のようで親じゃありませんね。


言いすぎかな?


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