受験勉強も見切りと仕切り(生理整頓)が必要。

大人でも仕事を段取りよく仕上げるには「見切りと仕切り」だと言われます。
これは中学受験の勉強にも同じことが言えて「何を勉強すべきか」だけではなく、時には「何を見切るべきか」が必要になる時があります。

中高一貫校を目指ため学習量は大手進学塾の場合6年生の夏から、それは尋常ではない量になってきます。週に4日の授業では毎回膨大なプリントなどの宿題が出され、週末には毎週確認テストが行われます。確認テストの結果でクラス替えがあったりするため、親子ともにそのテストに向けた勉強と宿題の消化でいっぱいいっぱいになります。
毎日、夜遅くまでがんばっても慢性的な消化不良の状態に陥る受験生がほとんどです。それだけやっても成績(偏差値)が上がらずに悩んでいる家庭がとても多いのです。

また夏休みには夏期講習をはじめ様々な分野の単科教室を受講するように進められます、これがまた迷路への入り口となってしまいます。とにかく目先のテストでの偏差値にばかり気をとられ、本来すべき「弱点の補強」が見えなくなってしまいます。
開成や早稲田中に多くの合格者を出す有名な進学塾の先生に聞いた話ですが、こういう学校を目指す家庭の保護者の方は、塾に対する期待が大きく”限界”スレスレのところまで追い込んだ負荷を与えられないと塾の対応に物足りなさを感じるそうです。「偏差値が上がらないのはおたくのカリキュラムが悪いせいだ」と言い出す始末・・・。塾側としてはできるだけそいったトラブルを避けたいがために、過剰なまでの宿題を”コレデモカ”という程、毎回宿題を出すそうです。
当然、その膨大な量に困惑し「全部やらないとダメですか?」「とてもここまでできません」と相談に来る方も大勢だとか。そんな時の塾の答えは「全部やる必要はありません。この中から選んで取り組んで下さい」・・・と。
必要なものがどれかを家庭で判断させるというのです。それができればインターネットでその塾のテキストやプリントを入手して、はじめから自宅学習させれば良いと思いますし、一人一人の成績を上げるための塾であるなら個々のレベルに合わせた課題を与えるべきだと思います。どうも塾全体のベースを上げることに主眼が置かれているようでなりません。

話が少し脱線しましたが・・・
とにかく中学受験の勉強は”どこまでやればゴールか”というものはありません。やればやるだけ次があり、キリがありません。
ここは思い切って判断する勇気が必要なのです。切り捨てるべきものは切り捨て、やるべきことに集中するのです。例えば使用するテキストも、アレモコレモと欲張ってやるよりは1冊のテキストが真っ黒になるほど繰り返し学習して下さい。完全に理解できてから、次のステップに移ることを考えるのです。一つのテキストに絞って取り組むメリットは、子供自身の「達成感と自信」につながることです。

小タイトルに「整理整頓」と書きました。
「整理」とは、必要なものと不要なものとに区分けし、不要なものは捨ててしまうこと。
「整頓」とは整理したものを、いつでも取り出せるように整えておくことです。

物事を整理し整頓しておけば、いつでも誰でも学習の計画や進捗状況を「見える化」できます。
もやもやしたキモチで学習させるのではなく、スッキリした状況で頑張らせて下さい。

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