5年生 秋

夏休も終わり夏ばてに気をつけなければならないこのシーズン、体調管理はしっかり行って下さい。大手進学塾は9月より全てのテキストが新しくなり「5年生下」の分野に入ってきます。
算数以外の科目は、引き続き知識分野が続きますので覚えることが山積みで大変な日々がまだまだ続きます。しかしそれは中学受検を目指すライバル達も同じなので焦らずにコツコツと積み上げてきましょう。

4科の中で、算数だけが一気に難しくなるのが5年生秋からの分野となります。しかもこれからの半年間に学ぶ算数の分野は受験に直結する内容であるばかりか、ここで遅れを取ると6年生の分野は手が付けられない状態となります。中学受験の独特な解法を一気に学習していくことになりますのでとても重要な時期となります。

とにかく四谷大塚の予習シリーズの「例題」を丁寧に理解をして基本を着実にものにしていくしかありません。むやみに他に浮気をして演習ばかりをやっても実力は上がらないばかりか、「どうしてそうなるのか」を理解せずに「解法」だけを教えていては、6年生になった時に大変な苦労をすることになります。他のテキストは一切手をつける必要はありませんので、予習シリーズに絞ってじっくりと取り組みましょう。

四谷大塚 予習シリーズを使った毎日の学習法

<算数>
四谷大塚の予習シリーズ5年下を使って週に1単元ずつコマを進めていきます。ここから急激に難しくなってくるので、教える側がしっかりと予習をしなければならなくなってきます。
ここで注意する点は「テキスト通りの解法で教える」ことです。もちろん予習シリーズに掲載されている解法がベストであると思えない場合も散見されますが、素人の勝手な判断で他の解法を教えていくのはとてもリスクが高くなります。後に出てくる分野への道しるべ的な基本をここで学びますから、別の解法で教えると二度手間にもなりかねません。
教える前に、まず親が1題1題をしっかりと理解をして下さい。
また基本問題で訓練をするわけですが、その解法も理解しておかなければなりません。どの例題に対応したものなのか・・どうやってここを教えたらよいのか・・
中には親が解説を読んでも理解できないというものも出てくると思います。そういう難問はとりあえず飛ばしておいてもかまいません。難問に大きな時間を割くことで、全体の計画がブレないようにしましょう。
もし金銭的に余裕があるのであれば、有料ですがネット上で四谷大塚の予習シリーズに対応した独自の解説書を配布しているところがありますので参考にしてみて下さい。

 >> 中学受験の算数・理科ヘクトパスカル

<国語>
国語は漢字と熟語をしっかりと続けましょう。漢字や熟語は学年の壁を超えて学習することができますから、できれば5年生のうちに終了させておくと、勉強時間を他の科目で使えるようになるので後が楽です。5年生までに一通り終えたら漢検を受けることをおすすめします。漢検は良問の集合体ですから受験にも大いに役立ちます。「ハネ」や「トメ」などをしっかりと意識し、丁寧な文字で書く習慣をつけましょう。中学受験でも同じですが正確に記述しなければ減点対象となります。
何級までやればよいかという点ですが、基本的には4級までで良いと思います。チャレンジのつもりで3級まで学習できれば中学受験に必要なものは全て網羅されます。
 >> 財団法人 日本漢字能力検定協会

また引き続き、過去問を使った文章の音読を続けます。一度読み終えた文章を繰り返し読んでもかまいません。中学入学試験問題集(国語)を使って音読を続けます。
ことばの練習帳も丁寧にやっていきましょう。


<社会・理科>
四谷大塚の予習シリーズ5年下を週に1分野を進めていきます。社会は歴史分野に突入します。これまでの地理とは大きく変化しますので、子供が戸惑わないようにしましょう。地理でも同じですが難しい漢字でも、しっかりと漢字で書けるようにします。
理科も人体や天体、電気回路、気体の性質、水溶液など非常に専門的な分野に入ってきます。まず理科系出身の方でないかぎり、知らないことばかりなので教える側も大変です。小学5年生の子供に、自分で予習シリーズを読むだけで、その内容を正確に理解させるのは無理なので、親がアドバイスをしなくてはなりません。

ここでお勧めの勉強法があります。
覚えることばかりの知識分野は、ただの丸暗記では実際の受験までに忘れてしまいます。よく内容を理解して、記憶の根を強いものにしなければなりません。そこで・・・
予習シリーズを繰り返し音読することをお勧めします。社会も理科も、寝る前に1〜2ページで良いので既に学習を終えた単元のページを寝る前のベットの中で、音読するのです。例えばその週に学習したページを毎日2ページ読めば1週間で3〜4往復できます。何度も読んでいるうちに自然と理解の深さが高まっていきます。小学生に合った学習法なので是非お試し下さい。

週末には四谷大塚のサブノートを使い、予習シリーズ覚えた内容の整理と定着を図ります。内容がとても多くて大変ですが、諦めずに頑張るしかありません。

新たに揃えるテキスト

日能研5年ステージW 栄冠への道(国語・算数)

日能研の「栄冠への道」は"基本確認”でその回の要点が詳しく解説されています。その後”演習”で理解度を確認し、”問題研究”へと発展的な問題を解けるような構成になっています。巻末には"補充問題”があり、各回ごとに要点がまとめられている非常に評判のテキストです。
四谷大塚の予習シリーズとの100%連動性はありませんが7割以上は同じ内容です。
そこまで優れたテキストであるなら、はじめから日能研の栄冠への道を使って自宅学習すれば良いのではないか・・・と疑問を持たれるかも知れませんが、栄冠への道は全ページが白黒で文字による解説が多いため、やや無骨で味気ない感じを受けます。また解説がやや専門的であるため子供が一人で読み砕くには少々難があります(日能研の授業を受けることを想定した教科書的な構成になっています)。
しかし大人が読む解説書としては充分です。また四谷大塚の予習シリーズであればネット上で多くの情報を得ることができるのもありがたいものです(中学受験の算数・理科ヘクトパスカル)。

使い方としては予習シリーズを中心に学習を進めるうちに、やや理解がしにくかったり他の類題を解かせたい場合に栄冠への道を活用しましょう。
四谷大塚の予習シリーズは受験典型問題を例題としてとりあげ、その解法を学びますが栄冠への道は、もっと根底にある理屈から説明がされています。”より詳しい”という観点から見れば栄冠への道のほうが優れていますが、自宅学習だけで勉強することを考えると子供には少し難しいテキストであると言えるでしょう。

社会と理科も栄冠への道はありますが予習シリーズで充分である上に、そこまで手が回らないはずなので、この時点で参考にする必要はありません。

四谷大塚 予習シリーズを使った1週間の学習スケジュール

曜日 算数 国語 社会 理科 合計時間
予習S例題 - - - 60分
- ことばの練習帳 予習S - 90分
予習S例題 - - - 60分
- - - 予習S 60分
予習S基本問題 - - - 90分
基本問題解直 - サブノート サブノート 150分
演習問題集・補習 予習S サブノート解直 サブノート解直 270分
- 390分 90分 150分 150分 780分


基本的には夏休前のスケジュールに戻しますが、日曜日の算数で補習の時間を60分増やしているのと、国語も予習シリーズを使って文章題を解く練習をはじめます。
算数については難易度が上がっているのと、非常に重要な分野を学習していくための補習であり、国語は長期的に学習する必要があるため、ここから1年かけて国語のテストに慣れていく必要があります。

算数の補習の内容は自由に組み立てて下さい。
(例)
・1週間で消化しきれなかったものをやる時間にする
・その週に学習した例題を全て解き直す
・練習問題に挑戦してみる
・算数が順調なら他科目の時間にしても良い
などです。

当然ですが計算と漢字の問題は毎日コツコツと続けましょう。4月から継続してきているので、漢字は5年分野がそろそろ先が見えてきているはずです。

漢字は毎日6コずつ覚えていきましょう
>> 漢字マスター1095題 5年 (日能研ブックス)


>> 5年生 冬へ

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